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歩行が不安定になったら杖を使ってもらおう
人は歳を重ねることにより、足腰の筋力が低下し歩行が不安定となってきます。
高齢者にとって筋力の低下は、歩行時の転倒リスクを高める要素の一つであります。
転倒を防ぎ、歩行の安定性を高める手段の一つとして杖の使用は必須となっています。




杖には様々なタイプがあります🐸
どのようなタイプがあるのか?
どのようなものを選べば良いのか?
そして基本的な杖の使い方など。
これらの杖に関する知識を得ていきましょう。
そしてあなたのジジちゃんに最適な杖を探してみてください。
合わせて参考までに管理人オススメの杖もご紹介いたします。
杖には様々なタイプがある
一概に杖と言っても、様々なタイプのものがあります。
一般的なイメージの杖は一本杖と呼ばれるものですが、他にも地面と接地する部分が複数の点となっている多点杖や、両手に持って使用する杖、傘と一体化したアイディア商品などがあります。
また、一本杖の中でも材質や機能性が違うものがあり、人それぞれの需要に合うように様々なものがあります。
まずは基本的にどのような杖があるのかを解説していきます。
一本杖

一番ポピュラーなタイプのものがこの一本杖です。
一本杖は一番需要が多いタイプの杖ということもあり、たくさんの種類の商品があります。
杖の材質はアルミ製、木製、カーボン製などのものがあります。
安価で軽量なアルミ製のものが一番普及していますが、外観に風情がありオシャレな木製、アルミよりもさらに軽量なカーボン製は少し高価になりますが人気です。
そして、アルミ製やカーボン製では高さが調節できるタイプのもの、折りたたみで持ち運びに便利なタイプのものがあり、用途、使用頻度に応じて選択することができます。


こちらはアカシア製で395g。見た目は木のぬくもりが感じられて素敵ですね。
カーボンの特徴は先ほども記載した通り、アルミよりもさらに軽量で200g〜300gほどになります。さらに耐久性にも優れているので高品質な造りとなっています。
こちらのカーボン製の杖は250gです。とても軽いので女性には特におすすめです。
こちらの杖はなんと195gの超軽量なカーボン製の杖。少しお値段は張りますが軽くて丈夫なのでかなりオススメです。
その他にはロフストランドと呼ばれる腕で支えるタイプの杖があり、足の痛みが強い、脳血管障害などによる半身麻痺などから、足に力が入らずより体重をあずけて使用したい場合に適しています。

このように様々なタイプの一本杖があり、素材や機能性に違いがあるため、参考にしていただければと思います。
アルミ製 | 木製 | カーボン製 | |
重量 | 300〜400g | 400〜500g | 200〜300g |
硬度 | 硬い | 柔らかい | より硬い |
高さ調節 | 可能タイプあり | はじめに調整(カット)した後は不可 | 可能タイプあり |
折りたたみ | 可能タイプあり | 不可 | 可能タイプあり |
値段 | 安め | 高め | 高め |
デザイン | 普通 | 木目が味わい深い | 普通 |
多点杖
多点杖は杖の先が複数の点になっていることで、一本杖よりも安定感が増します。

多点杖は3点タイプと4点タイプがありますが、どちらかというと安定感が高いのは4点杖の方になります。
雨の日や坂道やデコボコ道などの不安定な地面では一本杖では危険ですが、多点杖ならしっかりと支えられるため安心です。
しかし、3点と4点では使用感ではそこまで差は感じないかと思うのでお好きな方で良いかと思います。
トレッキングポール

確かに、高齢者が杖を使うのを渋る理由の一つに「周りの目が気になる」という心理があります。
周りから見て全く違和感がない場合も、意外と高齢者本人は杖を使っているのを見られることに抵抗を感じるのです。
そのような場合には、トレッキングポールのようなスポーティなデザインのものを勧めるのも良いかと思います。もともとは登山時に使用することを目的としたものですが、実は前傾姿勢になりがちな高齢者との相性も良いのです。
前記した杖とは持ち方が違いますが、デザインと機能性に優れているので若々しく見られながら杖を使用したいという方にはおすすめです。
両手に持って歩くことに集中して使用できるので、リハビリのウォーキングにも適しています。
このように一本杖の他にも様々な杖があるので、それぞれに合う一本を選んでいただければと思います。
杖の適した長さ

次に杖の長さについてですが、これはとても簡単です。
一般的に適した杖の長さは以下の計算式によって算出できます。
と言う計算式によって導き出せます。160cmの身長であれば、160÷2+3で約83cmが適した長さの杖ということです。
杖を選ぶ際にはこの数式を目安にしていただければと思います。
正しい杖のつき方

杖には正しい使用方法があります。
杖のつき方には2通りあり、「3動作歩行」と「2動作歩行」とがあります。どちらも難しくはないのでイラストを使って説明します。
3動作歩行
3動作歩行は文字どおり、3段階の動作で杖を使って歩行していきます。
①まずはじめに、健側(杖を痛みの無い方)、特に痛みの無い方は利き手に持ちます。
そして、杖を前に出します。

②次に、痛みのある方の足(患側)、つまり杖を持っていない側の足を前に運びます。足は杖の位置より前に出さない方が良いでしょう。

③最後に、健側の足を前に運びます。

これが3動作歩行です。簡単ですね。
2動作歩行
続いては2動作歩行の杖の使い方です。
①まずはじめに健側(特に足の痛みがなければ利き手)に杖を持ち、杖を前に出すと同時に患側の足を前に運びます。

②最後に、健側の足を前に運びます。足は杖よりも前に出さない方が良いでしょう。

以上が2動作歩行です。こちらも簡単ですね。
どちらの歩行でも良いですが、3動作歩行の方がやりやすいという方が多い印象です。
まとめ
いかがでしたでしょか?今回はオススメの杖の紹介及び使用方法についての記事でした。


杖にも様々な種類があり、それぞれ特徴がありますので、ご自身の家族にあったものを選択できるよう参考にしていただければと思います。
杖を使用することでカラダを動かす意欲が湧き、気持ちも上向きになることで、より生活の質を向上できます。
また、歩行時の転倒リスクも軽減することができるので、これまで杖を使っていなかったご家族には、これを機に杖の使用を検討するのも良いのでは無いでしょうか?